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21.抗がん剤治療中の日焼けと紫外線について

抗がん剤治療をはじめるときに「日焼けはしないようにしてくださいね!」って言われます。

それは抗がん剤の成分の中に、メラニン色素の生成を促進し、手先や爪、皮膚が黒くなる 「色素沈着」がでやすくなるものがあるからのようです。

肌を紫外線から守り しみやそばかすを防ぐためには 毎朝日焼け止めをつける事が大切です。

部屋の中にも紫外線は入ってくるため 外出しない日もしっかりとつけ、 外出の際は、長袖の洋服を着て 帽子をかぶるか日傘をさして 紫外線からしっかり肌を守りましょう。

 

紫外線カット剤について

紫外線吸収剤散乱剤の簡単な違いをご紹介。

吸収剤とは成分の分子が紫外線を吸収し熱エネルギーなどの違う形として放出して行きます。メリットとしてはオイリー感があるため乾燥しにくいことや、白浮きしにくい事などがあります。その反面エネルギーを持つ事で分子が壊れる事があり効果が無くなったり、稀に刺激を感じる事もあります。

散乱剤とは微粒子粉体で物理的に反射・散乱させる事が出来ます。成分で肌をカバーすることで、紫外線を肌表面で反射・散乱させ、肌に浸透するのを防ぎます。メリットとしては肌への刺激が比較的少なく安定性もあります。反面、乾燥したり少し白浮きしたように見える事もあります。

抗がん剤治療中の敏感に傾いた肌には紫外線散乱剤の方が刺激が弱いと思われます。

赤ちゃん・こども用の製品も散乱剤が使用されていますので迷ったときには紫外線散乱剤を選ぶと良いでしょう。

PAとSPFについて

高ければ高いほど良いと思う方がまだいるようですが、自分の生活習慣に、環境に合わせて選ぶ事をおすすめします。

毎日海や山で過ごしたり、日中ずっ〜と外いる人以外は最高値を選ぶ必要はないと言う事です。

PAとは紫外線A波(UVA)を防ぐ指標です。

+~++++まであります。数値が高いほど防御効果があります。

紫外線A波は肌の奥の真皮と言う所まで達します。そこで活性酸素と言う悪者を作り出して細胞のDNAを傷つけたり、しわやたるみ、弛みの原因となるコラーゲンやエラスチンという繊維も破壊しハリや弾力を失わせていきます。それは日焼け後すぐにはわからないのですが時間が経つにつれ、年月が経つにつれ光老化として肌を衰退させていくのです。

SPFとは紫外線B波(UVB)を防ぐ指標です。

UVBを浴びて肌が赤くなる状態をどの程度防止出来るかの目安で、SPF1で約20分遅らせる事が出来ると言われます。

SPF30とは、20分×30=600分ですから10時間遅らせると言う訳です。しかし汗や皮脂で流れる事を想定して2~3時間おきに付け変えたり付け足す事をおすすめします。

紫外線B波はサンバーンと言う肌表面を赤くしたり炎症を引き起こします。またエネルギーが強いためにシミや皮膚がんの原因になるとも言われています。肌色を司るメラノサイトが紫外線の刺激を受けてメラニンを生成し紫外線を吸収しながら肌を守っていくのですが、紫外線の影響が強すぎると過剰にメラニン生成が進みシミやそばかすの原因となっていきます。

たいせつなこと

抗がん剤治療が終わると黒ずみは徐々に回復していきます。

しかしご存知のようにシミはすぐに消えると言う事はありません。気長にケアをする事が大切です。肌は生まれた時から作り続けられています。ですからその時の肌状況や環境に合わせてケアをする事で回復していく事もありますから焦らずに少しずつ・・・待ちましょう。

そのためには治療中の紫外線を防御する生活をきちんと送る事も大切です。

 

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