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2月、心地よい風のような方とのわかれ

2月最終日。

やっぱり2月でした。

寒いし冷たい雨がずっと降っています。

 

2月はいろんな事がありすぎて、なんだかとても長く感じました。

そのひとつに、この前も少しだけここに書きましたが、大切なお客さまとの別れがありました。

 

2年前から1〜2ヶ月に一度、抗がん剤治療の日程に合わせて体調をみて定期的に来てくださっていました。

最初にいらしたときは

「転移も色々あって、抗がん剤治療もきついけど〜」って笑いながら話してましたね。

会う度に、コロコロと転げるような笑い声と、目を細めて笑顔をくださるその方は、最後にお会いしたその日までずっとそれは変わりませんでした。

 

最後にお会いしたのは昨年10月の末。

その後、12月初めに予約を頂いていたのですが、体調が悪くなり、キャンセルと再予約を繰り返し、

年末の最終のお客様になりますね、ということで29日にお会いする事になっていたのですが当日朝、体調が思わしくなく昨年は断念しました。

年が明けすぐにお会いする事になっていたのですが、今度は急遽入院され、暫く様子をみていましたがその後転院。

そこは緩和ケア病棟でした。

それからも何度となくメールのやり取りをしました。

「一時退院をしてセレナイトに行きます。母も一緒に行くのでお願いします。」

なんども連絡をくださいました。

 

一番最期にくださったものは、緩和ケア病棟からの想い。

「あきらめた訳じゃなく、いくつかの選択肢の中のひとつを選んだだけ。

そしてそれによってまた選択肢が増えるかもしれない。

また送りますね。」

 

その後、こちらからの連絡は既読にはなるものの、返信はありませんでした。

 

 

いつもお手入れがはじまると、

「ヤバい、気持ちいい!!」

そう言いながら静かに寝息をたて眠ります。

パックの時は少しご不安になるので側にいたりします。

でも、軽いいびきをかいたり、寝返ったり、とてもリラックスしてくださいます。

お手入れが終ると、いらした時以上に笑顔になり、

「やっぱり気持ちいい!!。本当に癒される大好きな時間です。すごいですよね。」

そう言ってまた笑ってくださる。

 

痛み止めを長く服用し、体調が悪いと言いながらも、いつも笑っているその姿をもう見る事が出来ない。

お話しする事も出来ない。

何十回、それ以上にやり取りしてきたメールもLINEもおわってしまう。

旅行先からの贈りもの、イベントの時のお花、美味しいお菓子の差し入れ、ブログの感想と応援、

いつも気にかけて頂いてありがとうございました。

 

どんな時も、優しい風のような人でした。

お子さんたちにとってもそんなお母さんだったんでしょうね。

お子さんの運動会や野球大会、発表会、文化祭、そんな行事のお話しをしてくださるときが一番幸せそうでしたから。

緩和ケア病棟のある病院はお子さんたちが自転車で来れるところを選んだんですよね。

「自転車で子どもたちだけで来てくれたんです!」

そのメールには喜びが溢れていました。

おふたりのお子さんは、貴女の子どもですから素敵な人になるんでしょうね。

 

強くて優しいお母さんでした。

ワタシにとっても、心穏やかにしてくれる大きな存在でした。

 

ブログに貴女の事を載せると、

「ブログ読みました。私の事書いてくれてありがとうございます!」

その連絡を、いつも楽しみにしていました。

 

このブログ、大丈夫かな。

本当に本当にありがとうございました。

またいつか会いましょう。

それまで、少しお別れです。

 

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