ここ数日苦しいニュースが届いてしまいます。
昨夜のニュースで飛び込んだ川島なお美さんの訃報。驚きで暫く固まってしまいました。
1週間ほど前のあの姿を見て相当ショックを受けた方が多いと思いますし、私自身もそうでした。
あの映像を見て、「川島なお美さん、どうなんでしょう・・・」と友人やセレナイトのお客様からも連絡がありました。
ここで話すことは適切ではないのかもしれませんが、色々考えて載せておこうかと思いました。
セレナイトにはそんな自分の最期を理解したお客様もいらっしゃるんです。
私は2011年にがんになりそれがきっかけで初めてがんの友人達が出来ました。
そしてセレナイトと言うがん患者さん向けのサロンをオープンし今に至ります。
その間に友人やお客様を見送る事も何度か経験してきました。
「死」というものに触れ合う環境に身を置くことになったんです。
それまでは親族にもがんになった者はおらず、友人のご家族くらいの、そんなに近い関係ではない位置にしかいた事がなかったんです。
先日の彼女の姿を見てとても苦しくなりました。
それは見送ってきた友人やお客様と同じような強さ、美しさを感じたからです。
実際の所、悲壮感漂う外見ではあります。みんなそうでした。
肌の色、艶、髪の質、目の輝き、口元、姿勢・・・・・。全く別人のようになる事もあります。
しかし、自分を鼓舞し人前に出ていく姿は女性としての美しさを全うしようと命がけで立っている勇気ある彼女たちの逞しさの象徴。
メイクをし、髪をとかし、ネイルを付けボディクリームで熱感を出して身だしなみを整える。
その整えた外見の中には、残された、限られた時間を精一杯の「生」を突き進んでいる姿であり、実に美しく強い、これぞ命なんだと感じる瞬間です。
長くはない自身の「生」を理解し時間を送るそんな生活の中にいる人たち。
今まで出会った人たちは皆川島なお美さんと同じようにご自身の最期をフッとろうそくの火が消えていくように静かに美しく、そして天にまっすぐに向かう煙のように優しい余韻を残しながらさよならしていくんです。
その姿を目の当たりにすると、こころが震えてしまいます。
その直前の強さを、美しさを少しでも長く叶えていけるようにしたいと願うのです。
今回のニュースでがんへの不安や恐怖が大きく取り上げられると思います。
ですが早期発見、早期治療で回避出来る時代になっています。
悲しいニュースですが、これを機にがんと共に行きていける時代でもある事も知ってもらいたいと思います。
セレナイトのお客様の殆どはがんと向き合い、今は笑いながら毎日をおくっています。
一時は苦しい治療により大変な生活にはなりますが、それを乗り越え上手に付き合いながら前向きに過ごす事も出来る時代なのです。
川島なお美さんのご冥福を心よりお祈り致します。